緒臣くんのキケンな誘惑。




と渋々諦めている班の女の子。


「愛海は?」

「私も大丈夫」


愛海もいらないのか……。

そう思って顔を上げると、男子二人とパチッと目が合う。
…っ、まって、私まだ緒臣くん以外の男子は慣れてなくて……。
と思って軽く目を逸らす。

男子二人と勝負するなら……譲ってもいいかな。


「じゃ、じゃあ…私も……」

「あ、あげるよ音葉さん……!!」

「え?」

「俺らは別にいいから!」


そう言いながら、ほんのり顔を赤くする男子一人と巻き込まれたもう一人。

え、え……?いいの……かな?
そう思ってカップケーキと愛海を交互に見る。


「…いいんじゃん?もらいなよ」

「…じゃ、じゃあ……ありがとう」

「全然いーよ!!…あ、あのさ、音葉さんって彼氏とか……」


────キーンコーンカーンコーン


二つ目のカップケーキを手を取ってお礼を言うと、譲ってくれた男子の方がなにかを言いかけて。
ちょうど言葉が被さるように終わりのチャイムが鳴った。