緒臣くんのキケンな誘惑。




そんな凄いこと起こるの……!?と興奮気味に言う音寧に思わず同意して頷いてしまう。
そして急に深呼吸しだした音寧に、嫌な予感がした。


「…これが、運命……!?」

「…あ、やばい。音寧が暴走する」

「そうに決まってるよね…!?昔仲良かった子と高校で再会して、その子はずっとたった一人だけを想っていたなんて……少女漫画の世界でしかありえないから!!こんな奇跡を間近で見られるなんて私もう本当に幸せで……」

「……これはダメだわ。止めても無駄無駄。無視しよう」


急に音寧が瞳を輝かせて、一人だけ別世界に行ってしまう。
いつもの事だから……と慣れている私達は、ペラペラと話し続ける音寧を横に話し続けた。



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「はーい、じゃあ実習を始めてくださーい!」


四時間目、今は調理実習の時間でカップケーキを作っている。

愛海とは同じ班で、芹奈と音寧は二人で別の班だ。
教室の席の縦列で班になってるから四人とも一人にならなくてありがたい。