緒臣くんのキケンな誘惑。





…っ、今日はまつ毛上げちゃおうかなっ。あとバレないようにリップも。
と、普段やらない行動を取る時点で浮かれているのは一目瞭然だろうけど。


「行ってきまーす!」


鞄を持って玄関で大声を出し家を出ると。


「あ、来た」

「…っ、どぅえ!?」

「そんな驚き方する?」


家の前で壁に寄りかかっている緒臣くんがいて、変な声を出してしまった。

な、なんで緒臣くんがここに……っ!?


「な、なんで…!?」

「…一番に紫夕に会いたいなって」

「……っ」


そう言って少し照れたような顔をする緒臣くんに、心臓がギュンと掴まれたような気分になる。

な、なんだろう……すっごくキラキラしてる……っ!!

緒臣くんの周りが発光しているみたいで、変な気分になる。やっぱり浮かれすぎなのか。


「だから、一緒に行こう」

「…っ、うん!」


心の中で喜びながら緒臣くんの隣に並ぶと、さりげなく手を繋いできて肩をビクッと揺らしてしまう。