緒臣くんのキケンな誘惑。




「男の子……?」

「うん正解」

「え?なんで……嘘、まさか……」

「うん」

「みー…ちゃん?」


声も、手も震える。
まさか、まさかまさか。こんなことがあっていいの……?

緒臣くんの次の答えを待って息を飲む。


「…やーっと思い出してくれたの?遅いよしゆちゃん」


今までの中で一番優しく嬉しそうに笑った緒臣くんは、放心状態の私を強く包み込んだ。

緒臣くんの腕の中で、バクバクと心臓の音を鳴らす。


「う、嘘……」

「嘘じゃないよ」

「本当に…?本当に…みーちゃんなの……?」

「そうだよ、しゆちゃん」


懐かしい"しゆちゃん"の響き。
今私を抱きしめているのは……あの時から成長したみーちゃんだった。

頭の中の記憶に絡まっていたものが解けるような感覚を覚える。


「な、なんで……いつから、私だってわかってたの……?」

「最初からだよ。人目見てわかった」

「最初って…私を、保健室に運んでくれた時……?それとも…その前の、目が合った時?」