千夏ちゃんは私の言葉に何かを言いかけた途端、ボンッと顔が真っ赤になってしまった。
「え?顔真っ赤だよ……?」
「…っ、いや、なんでもないわよ……!!」
「……詳しく」
千夏ちゃんの焦ったような言動に、なにかあったなと思う。
私は千夏ちゃんに近づいて、コソコソ話をするかのように小さい声を出した。
「もしかして……紫月先輩?」
「…っ、は!?」
「あれ…当たっちゃった?」
半分冗談のつもりで言ったらあまりにも反応が図星で分かりやすかった。
昨日は日曜日だけど紫月先輩とは幼なじみだから家近いみたいだし……夜眠れないぐらいのことがあったって考えたら、やっぱり紫月先輩となにかあったってことしか出てこない。
「なんでも話して!聞きたい……!!」
「う、うるさい……っ!!」
「なにかあったの!?……っあ、まって、夜、その……手出されたとかじゃないよね……っ?」
「ばか…!!そんなわけないでしょ……!!!」

