緒臣くんのキケンな誘惑。




まだ時間大丈夫だけど……とりあえず行った方がいい気がしてぎこちなく頷く。


「じゃあ行くね……!」

「うん、帰り待ってるね」

「バイバイ紫夕〜」


教材をギュッと抱え直して、移動教室の方に向かおうとすると緒臣くんと紫月先輩は私に手を振った。

しばらく歩き、非常階段が見えなくなりそうな角の所でチラッと軽く振り向いてみると、目を見て話している二人の姿が見えて安心するのだった。



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それからすぐに放課後になって。

SHRが終わり愛海に手を振って教室を出ると、もう既に教室の前に緒臣くんがいて。


「終わったよ!」

「帰ろっか」


私を見て微笑んだ緒臣くんに、キュンとしながらも平常心を保って玄関に向かう。

よくよく考えたら、私まだ好きって自覚したばっかりだった……!!
なんか意識すると緊張してくる……!!