緒臣くんのキケンな誘惑。




「まあ今はそんなこと思ってないよ。紫夕と初めて会ったとき言ってくれたでしょ。応援してるって」

「…あ、言いました……!!」

「だから俺できる限り頑張るって決めた」


そうだ……紫月先輩と初めて会った時。
資料室で私の仕事のお手伝いをしてくれた時。

私が応援してますって言ったら、そろそろ本気で頑張っちゃおーかなって答えてくれた気がする。

そう言って明るく笑う紫月先輩があまりにも真っ直ぐで、なんだか心に響いてしまった。
私も……頑張ろうって、思えた。


「…で、緒臣。どう?少しは仲良くなれるかな?」

「……」


あ…そうだった。紫月先輩は緒臣くんと仲良くなるために話したんだった。

チラッと緒臣くんの方を見ると、何を考えているのか真っ直ぐと前を見つめていて。
そして、ため息をつくと緒臣くんは私に目線をやった。


「…紫夕、もうすぐ授業始まっちゃうから行った方がいいよ」

「え?あ、うん……?」