フワッと香ったよく知ってる匂いに、安心感を覚えて胸がギューッと掴まれたように苦しく熱くなる。
反射的に上を向いてそこにいる人を確認すると、涙が出そうになってしまった。
震える私を支えるように強く抱き留めてくれたのは……。
「……なにしてんの」
「…っ、おみ、くん」
男の人達の方を冷たい瞳で見る緒臣くんは、聞いたことないような低い声でそう言葉を発した。
震える声で緒臣くんの名前を絞り出すと、緒臣くんは応えるようにさらに強く私を抱きしめてくれて。
「遅くなってごめんね。もう大丈夫だよ、紫夕」
さっきとは違う優しい声でいち早く私を安心させてくれる緒臣くんに、どうしても胸が苦しくなってしまう。
ああ……私、この人の腕の中が安心するだ。
どうしようもなく私は……君に夢中なんだね。
「あ、天沢緒臣……っ」
「なにしてんのって聞いてんだけど」
「それは……っ」
「なに?俺には言えないわけ?紫夕には言えるのに?」

