紫月先輩の発言に、どこからどう見ても嫌そうでしょ、と言いたげな千夏ちゃん。
「行くよ紫月」
「え〜わかった」
「ごめんね紫夕、緒臣くん。じゃあまた」
「バイバイ千夏ちゃん!」
「え、俺は!?」
紫月先輩の腕を遠慮なく掴んだ千夏ちゃんは、私達に手を振って歩き出して。
そんな千夏ちゃんに私も手を振ると、紫月先輩は驚きながら引きずられて行った。
面白いなあ……と思いながら思わず口角が上がってしまう。
「俺らも行こ」
「うん、そうだね!」
紫月先輩と千夏ちゃんの後ろ姿をポカンと見つめていた緒臣くんは、私にそう言って歩き出した。
嵐が去ったあとみたい……と心の中で思う。
「…すっごく邪魔された気分だね」
「え…!?」
「あの先輩に近づきすぎちゃだめだよ」
「…う、うん…?気をつけてみるね……?」
そう言って私に向ける緒臣くんの笑顔が、どこか圧を感じて頷いてみる。

