緒臣くんのキケンな誘惑。





いつも思うこと口にすると、淡々とそう言って。
私はこんなにも周りからの視線気になるっていうのに……!!

と思って歩いていると。


「あ、紫夕だ」

「…っ!?げっ、紫月先輩……」

「え?げってなに?俺嫌われたの?」


前の方で壁に寄りかかって誰かを待っているような感じの紫月先輩に声をかけられて思わず変な声を出してしまう。


「私、この前のこと根に持ってるんです」

「この前?…あー」

「緒臣くんに私達のこと誤解されたんですからね……!」

「えーでも、いい刺激になったんじゃないの?ねぇ緒臣クン」

「…名前で呼ばないでもらってもいいですか」

「わー、天沢クンも俺の事嫌い?」


ヘラッと笑って緒臣くんの名前を呼んで問いかける紫月先輩に、顔を歪める緒臣くん。
そんな緒臣くんを見て、嘘でしょという顔をしながらそう返した紫月先輩に笑いそうになってしまう。

なんか適当なんだよなあ紫月先輩って。