三ヶ月後のわたしは、あそこに立っているんだ。 知らない人の前で肌を晒されて。 知らない人に値段をつけらて。 知らない人の元に買われていく。 女の子が1億五千万円で落札された瞬間、ステージの照明が落ちた。 同時に、ぐらりと眩暈を覚える。 「──冬亜、」 そんな声を最後に、わたしは意識を手放した。