魅惑の絶対君主


ドク、と心臓が静かに脈を打った。


言われてみれば、訓練としてあれしろこれしろと指示されることはあるけど。

相楽さん自信の“欲”をぶつけられたことはない……かもしれない。


現に、最後まで、は、まだしたことがないし……。



「ちなみに、相楽が今まで担当してきた女は、みんなお前さんより遥かに色っぽくて美人だったよ」



これでわかったろ、と付け加えて、その人は去っていった。



わたしはしばらくのあいだ、その場から動けずにいた。