点滴を打ったなら、もう大丈夫なのかな……?
でも、事務所で倒れるほど働き詰めだったなんて、一晩眠ったくらいで回復できるとは思えないし。
生活を見直さない限り、今後もまた倒れちゃう可能性だってあるし……。
「なに青くなってんだよ。まさか、相楽の心配してんのか?」
「っ、まさかって……。一緒に住んでる人の心配をするのは普通じゃないですかっ?」
「おいおい勘弁してくれよ。お前さんは相楽の手でオークションに出される身なんだぜ?」
「そ、う、だけど……それとこれとは関係ないです……」
相手は心底呆れたようにため息をついた。
「忠告だけしといてやる。あいつのこと好きになるなよ、絶対に無理だからな」
はっと胸を突かれたような衝撃が走る。
違う、好きとかじゃない……。
ただ、心配なだけで……。



