「航さん、この問題分かる?」
「ん?どれどれ。えーっと、まずXの値を導き出す為にこっちを2乗して…」
家に帰って来ると凛は早速キッチンに立ち、航はダイニングテーブルでパソコンを広げた。
隣に座って勉強していた杏が、航に数学の問題を教えてもらっている。
「そっか!なるほど。航さん、頭いい!それに教え方も上手だし。ね、他の問題も聞いていい?誰かに教えてもらえるのって嬉しくて!」
杏はまた別の参考書を広げて航に質問を始めた。
(杏、そろそろ塾に行きたいんじゃないかな)
料理をしながら、凛はチラリと杏の様子をうかがう。
(塾の資料を取り寄せて、授業料がいくらになるか調べてみよう)
そう思っていると、2階からカーディガンを羽織った母親が下りて来た。
「お母さん!寝てなくていいの?おかゆなら上に持っていくわよ」
「大丈夫。河合さんにご挨拶したくてね」
そう言うと母は航に深々と頭を下げる。
「いつも大変お世話になっています。凛の母です。河合さんのおかげで、娘は東京でなんとか暮らせています。それに私共にご配慮くださって、そのおかげで凛が仕送り出来ていると聞きました。感謝してもし切れません。本当にありがとうございます」
杏も隣で、ありがとうございますとお辞儀をする。
「いえ、そんな!全て娘さんがご自身で懸命に働いていらっしゃるからです。私はお礼を言われるようなことは何も…」
「いいえ。上京して一人で仕事をするのは、母親としてもとても心配でした。ですが娘は毎日楽しく元気に過ごせているようで、それは近くで見守っていてくださる河合さんのおかげだと思っております。お恥ずかしながら、金銭的な面でも我が家を支えてくださって。何とお礼を申し上げれば良いのか…」
「私こそ、彼女には大いに助けられています。仕事の面でも頼もしくサポートしてくれますし、クライアントに喜ばれているのも彼女のおかげです」
「まあ、そうなんですか?こんな田舎から東京に行って、一体どんな仕事が出来るのか、誰が雇ってくれるのかって心配してたんです。でも思いのほか楽しそうで。あなたのような方がそばにいてくださるおかげですね。本当にありがとうございます」
「私のせいではありません。彼女が明るく誰にも優しい性格だからです。オフィスの社員の誰からも好かれていますよ」
「そうなんですね!まあ、なんて恵まれてるのかしら」
母は嬉しそうに目を細めて航の言葉を聞いていた。
「ん?どれどれ。えーっと、まずXの値を導き出す為にこっちを2乗して…」
家に帰って来ると凛は早速キッチンに立ち、航はダイニングテーブルでパソコンを広げた。
隣に座って勉強していた杏が、航に数学の問題を教えてもらっている。
「そっか!なるほど。航さん、頭いい!それに教え方も上手だし。ね、他の問題も聞いていい?誰かに教えてもらえるのって嬉しくて!」
杏はまた別の参考書を広げて航に質問を始めた。
(杏、そろそろ塾に行きたいんじゃないかな)
料理をしながら、凛はチラリと杏の様子をうかがう。
(塾の資料を取り寄せて、授業料がいくらになるか調べてみよう)
そう思っていると、2階からカーディガンを羽織った母親が下りて来た。
「お母さん!寝てなくていいの?おかゆなら上に持っていくわよ」
「大丈夫。河合さんにご挨拶したくてね」
そう言うと母は航に深々と頭を下げる。
「いつも大変お世話になっています。凛の母です。河合さんのおかげで、娘は東京でなんとか暮らせています。それに私共にご配慮くださって、そのおかげで凛が仕送り出来ていると聞きました。感謝してもし切れません。本当にありがとうございます」
杏も隣で、ありがとうございますとお辞儀をする。
「いえ、そんな!全て娘さんがご自身で懸命に働いていらっしゃるからです。私はお礼を言われるようなことは何も…」
「いいえ。上京して一人で仕事をするのは、母親としてもとても心配でした。ですが娘は毎日楽しく元気に過ごせているようで、それは近くで見守っていてくださる河合さんのおかげだと思っております。お恥ずかしながら、金銭的な面でも我が家を支えてくださって。何とお礼を申し上げれば良いのか…」
「私こそ、彼女には大いに助けられています。仕事の面でも頼もしくサポートしてくれますし、クライアントに喜ばれているのも彼女のおかげです」
「まあ、そうなんですか?こんな田舎から東京に行って、一体どんな仕事が出来るのか、誰が雇ってくれるのかって心配してたんです。でも思いのほか楽しそうで。あなたのような方がそばにいてくださるおかげですね。本当にありがとうございます」
「私のせいではありません。彼女が明るく誰にも優しい性格だからです。オフィスの社員の誰からも好かれていますよ」
「そうなんですね!まあ、なんて恵まれてるのかしら」
母は嬉しそうに目を細めて航の言葉を聞いていた。



