(夕飯、何作ろうかな?)
吊革に捕まりながら電車に揺られ、凛は献立を考えていた。
(うーん、思いつかない。スーパーに行って、良さそうな食材見ながら考えようっと)
するとコートのポケットに入れてあるスマートフォンがバイブで震えた。
取り出して見ると、航からメッセージが届いている。
『今夜は夕飯はいらない。洗濯と掃除だけ頼める?』
外で食べてくるという意味だろうか。
それにしても、わざわざ夕飯はいらないと送ってくるなんて珍しいなと思いつつ、分かりましたと返信する。
それならスーパーは寄らなくていいか、と、凛はそのまま航のマンションに向かった。
洗濯機を回し、掃除機をかけてから風呂掃除をしていると、ガチャッと玄関のドアが開く音がした。
「ただいま」
「河合さん?!どうしたんですか?こんなに早く。てっきり外食されるものだと…」
凛は、掃除と洗濯を済ませると軽く夜食を作ってからさっさと帰るつもりで、ワンピースの上にエプロンを着けたおかしな格好のままだった。
「あのさ、この部屋の家事はもういいから、これから最上階のフロアに行ってくれない?」
「最上階、ですか?そこのお掃除を?」
「いや、うん。まあ、なんでもいいや」
「は?」
「とにかく行こう」
そう言うと玄関を出ていく航を、凛は仕方なくエプロンを外してから追いかけた。
吊革に捕まりながら電車に揺られ、凛は献立を考えていた。
(うーん、思いつかない。スーパーに行って、良さそうな食材見ながら考えようっと)
するとコートのポケットに入れてあるスマートフォンがバイブで震えた。
取り出して見ると、航からメッセージが届いている。
『今夜は夕飯はいらない。洗濯と掃除だけ頼める?』
外で食べてくるという意味だろうか。
それにしても、わざわざ夕飯はいらないと送ってくるなんて珍しいなと思いつつ、分かりましたと返信する。
それならスーパーは寄らなくていいか、と、凛はそのまま航のマンションに向かった。
洗濯機を回し、掃除機をかけてから風呂掃除をしていると、ガチャッと玄関のドアが開く音がした。
「ただいま」
「河合さん?!どうしたんですか?こんなに早く。てっきり外食されるものだと…」
凛は、掃除と洗濯を済ませると軽く夜食を作ってからさっさと帰るつもりで、ワンピースの上にエプロンを着けたおかしな格好のままだった。
「あのさ、この部屋の家事はもういいから、これから最上階のフロアに行ってくれない?」
「最上階、ですか?そこのお掃除を?」
「いや、うん。まあ、なんでもいいや」
「は?」
「とにかく行こう」
そう言うと玄関を出ていく航を、凛は仕方なくエプロンを外してから追いかけた。