「なんか…ごめん。黒川君の言ってる事私全然わかんない。とりあえず見ての通り私は寒いです。」


言葉通り、私は薄い長袖のロンTに小学校から履いてあるピチピチの半ズボン。生足サンダルも忘れずに。

そちらは?

黒川君は顔の半分まで隠れたモコモコしている暖かそうなダッフルコート。
もう一人は暗くてもわかる、薄いけどダウンジャケットを着た私達よりかなり大人で、黒川君には負けるけどやっぱりイケメン。


「…瑠色、もしかすると。」
秀紀(ひでき)さん、だよね?」


いやもう怖い怖い怖い。
なんかイケメン同士の会話、全然わかんない。
そもそも私を放ったらかして話しているし、私ごときが話してすみませんねと、心の中で悪態つきながらベンチから立ってその場から去ろうとしたら。





「俺の彼女になってよ。」





やっぱりイケメン理解できねぇ!!