物心ついた時は私の家にもお母さんという人がいたけど、小学校上がるか上がらない時には居なくなっていた。

正直お母さんのご飯が美味しいとかの記憶もなく、まして愛された記憶すらも無いに等しい。

気付けばお父さんと二人きり。
小学校に上がる頃からお酒に溺れるようになってしまったお父さんに罵倒され、殴られ蹴られの毎日。
静かな時は寝てるか頭が痛くて横になっている時か。

働かないお父さんに、ボロボロになる私を助けてくれたのは民生委員のおじさん。


児童養護施設を勧められたけど、

私はお父さんと離れる事を拒否したんだ。


私はお父さんを放っておけない。
沢山泣いたけど、お父さんとの思い出は楽しい事が多いのも事実。中学までは微々たるバイトしか出来なかったから、高校は私が大黒柱になってお父さんを支えるんだ。


「幸子…すまん。」

心が弱いお父さんの為なら、私は強くならなきゃいけない。

虐めごときに弱っている暇はねぇ!!