ページをめくる。
ぱらっ。
もう一枚。
ぱらっ。
……ない。
「……」
さらに数ページめくる。
ぱらぱらぱら。
私はゆっくりと顔を上げた。
「天海くん」
「ん?」
「これ」
ノートを開いたまま彼へ向ける。
「真っ白なんですけど」
「そりゃ、俺も授業中は寝てること多いから」
は、はぁぁぁ!?!?
「騙したんですか!?」
勢いよく立ち上がると、天海くんは悪びれる様子もなく肩をすくめた。
「騙したって人聞きが悪い。ノートは貸したじゃん」
「中身がないじゃないですか!」
「ねぇ〜」
ねぇ〜って……。
頭を抱える。
私は今日の午前中なんのために……。
と全身の力が抜ける。
「……帰ります」
「ちょっと待って!」
腕を掴まれて振り向くと。
「ここで今から教えてあげるよ」
天海くんがそんなことを言った。
「……っ、これ以上騙されないですよ!!授業中寝てることが多い人が、何を教えられるんですか!」
ムカつく……。
なんでこんな人が私より成績いいのよ。
「授業は寝てるけど、勉強してないとは言ってない」
???
天海くんの言ってる意味がわからない。



