2023年2月3日は、土曜日だから、会社は休みである。
 だから、2023年2月2日、金曜日、キヨテルは、鬼の仮面を被って、豆をまかれた。
 …
 だが、と思った。
 事務課のオフィスの同僚は、みんな、キヨテルに豆を投げたが、結構、キヨテルは、他人の役に立つことって、良いことだと思った。
 その時だった。
 事務課の30代の女性社員がいた。
 そうだ、オレは、彼女のことを意識し過ぎていたと思った。
 30代の女性社員、アヤカが、豆を投げた。
 アヤカは、女優の土屋太鳳に似ていた。
 顔立ちが。そして、胸も尻も大きいと思っていた。
 みんなが、キヨテルに楽しそうに投げているが、その時、キヨテルは、思わず、転びそうになった時、思わず、アヤカの胸を触ってしまった。
 事故である。
ーよし、節分の豆まきは、もう良いか。
ーお疲れ様!カシワギ君!
 と言って、終わった。
 …
 夕方6時になった。
 キヨテルは、アヤカの胸を触ったのが良くないと感じながら、地下鉄浅草線の新橋駅に向かっていた。
 その時、キヨテルの前に、アヤカが、いた。
「カシワギ先輩」
「はい」
「今日、節分の鬼の役、良かったですね」
「ああ」
 と言った。
 本当は、胸が当たったことを、怒っているんじゃないかと感じながら。
「先輩」
「はい」
「今日、余計なこと、したでしょう」
「…」
 キヨテルは、久しぶりに、女性と話をしてドギマギしている。
「これから」
「はい」
「食事に行きませんか?」
「え」
 …
 節分の鬼の役をしたことと、たまたま、アヤカの胸を触ったことで、キヨテルは、その日の鉄火丼の食事代をごちそうしたらしい。そして、その後、二人は付き合いが始まったらしい。<終>