魔王のお陰で、イーダは一瞬にして集落の入口前に帰ってこられた。
「半日短縮できました!」
「ふたりで箒に乗るのもいいけど、それはまた時間があるときにね」
「また……」
「うん、また」
魔王は何の疑いも抱かずに、にっこりする。
ラーシュが横から魔王に『クワァクワァ』と穏やかに鳴いた。
魔王は『そうだったのか』と頷きながら、眉根を寄せた。
ラーシュはふたりをその場に残して、ひと足先に集落の中へと入っていく。
イーダの視線に気づいた魔王は説明してくれた。
「僕らの様子を見てきてほしいって大魔女に頼まれて、王宮に行ってたんだって。大魔女に報告しに行ったよ」
魔王は集落の奥をぼんやりと眺めた。
「大魔女は秘密をバラしちゃったこと、怒るかなー」
眉尻を極限まで下げた。
「わ、私は知れてよかったと思ってます!」
「なら僕のこと庇ってくれる?」
「いいですよ」
「半日短縮できました!」
「ふたりで箒に乗るのもいいけど、それはまた時間があるときにね」
「また……」
「うん、また」
魔王は何の疑いも抱かずに、にっこりする。
ラーシュが横から魔王に『クワァクワァ』と穏やかに鳴いた。
魔王は『そうだったのか』と頷きながら、眉根を寄せた。
ラーシュはふたりをその場に残して、ひと足先に集落の中へと入っていく。
イーダの視線に気づいた魔王は説明してくれた。
「僕らの様子を見てきてほしいって大魔女に頼まれて、王宮に行ってたんだって。大魔女に報告しに行ったよ」
魔王は集落の奥をぼんやりと眺めた。
「大魔女は秘密をバラしちゃったこと、怒るかなー」
眉尻を極限まで下げた。
「わ、私は知れてよかったと思ってます!」
「なら僕のこと庇ってくれる?」
「いいですよ」