「だから臭いって。」


「お前の周りで吸う奴居ないのか?時代なんだな。俺らの学生の頃つったら大体吸ってたぞ?」


「居ないよ、臭いもん。」


「いや、別にくせーから吸わないって理由じゃないと思うけど。」




ハハッと床に置いてあった灰皿に、タバコをトントンと灰を落としている。



「しかし、身内とはいえ俺の部屋に制服の女の子が来るなんて何年ぶりだよ。なんかムラムラというより懐かしい気持ちになるな。」


「昔はあったの?」


「はぁ?お前さ~。いくらイケメンじゃない俺でも彼女の一人や二人や三人ここのベッドでヤッたもんよ?」




座っていたベッドの枕が生々しく思えて



「私もその中の一人になっちゃうのかぁ。」



と、まーちゃんがさっきまで私をからかっていたトーンで言い返してみる。



「ばぁか、俺ロリコンじゃねーわ。」


「ばぁか、私だっておじさんタイプじゃありません。」




お互いハハッと笑いながら、まーちゃんはタバコをグリグリ押し付けてもうあっちに戻るのかなって思っていたら










「ちょっと眠いな。」






私が座っていたベッドに近寄って

またしても胸がドキン!!とさっきよりも大きな鼓動が私の全体を覆った。


スーツの上着を私の足元にバサッと無造作に置いて、次の行動がわかるようでわからないまーちゃんを見てまたからかってるんだよね?と思いながらもそれでも動揺する。










「一緒に寝るか?」







返事をする前に

一瞬だけ目が合う視線に思わず目を反らし、ベッドの手前に座っていた私の肩をポンっと触って、思わず身体がピクッと反射する。


触れるか触れないかの一瞬のすれ違い。
そのままベッドの奥の方でまーちゃんが横になってしまった。






……後ろ


見れない………。





まーちゃん、今どんな顔してる?