踏み込んだなら、最後。





「園長先生、どうしますか」



詳しい内容は話していなかった。

彼のお父さんに起こった出来事も、千石くんの家庭事情も。


ダメだったらどうしよう…。
という不安は、もちろんある。


そんな私たちのもとへ、園長先生は向かってきた。



「千石くん。今日は私が腕を奮った唐揚げなんだけれど、うちの唐揚げは日本一だよ」



ひまわり園のお父さんは「揚げたてがいちばん美味しいんだから、もっと早く拾ってくればよかったものを」と私に続けて、穏やかに笑った。


すぐにもう1人ぶんの夕食を用意して、部屋はとりあえずシロちゃんのところを使わせるに決定。



「千石さんだーっ!」


「今日からかぞく?やったあ!!」


「オレと一緒に寝よ!ゲームしよっ」



そんな声は一斉に止まる。

すぐにオロオロと子供たちが困惑し出して、彼の顔を覗きこんだ。



「………汐華さんのせいだ」



うん、そうだね。

私のせいにしちゃえばいいよ。


千石くんは乱暴に涙を拭って、丁寧に頭を下げた───。