踏み込んだなら、最後。





そうしてくれるのがシロちゃんで、わたしはこの上なくうれしい。



『ユキちゃんはぼくのとなりだよ』



出会ったばかりの頃のシロちゃんは。

いつもダボッとした大きめの服を着ている、女の子のような男の子だった。


身につけるものはお兄ちゃんたちからのお下がりだったから青色が多くて、“ぼく”なんて一人称と合わせて似合わなかったの、すごく。


でも座るときは必ずペタンと女の子座り、コップを持つときはぜったい両手。

それは逆にピッタリだったなあ…。


気づけばそんなものもなくなっていたね。



「…すご、あっつ。とろけてる」



そんな“かぞく”で“きょうだい”だった彼が、むさぼるように私のカラダをいじっている。

女の子みたい、だなんてもう言えない。
どの角度から見ても男の子だ。


余裕なんか、なんにもない。



「そろそろ僕もキツい、」



────と、動きを止めてもう1度だけ見下ろしてきた。



「…最後のチャンス」



ここまでしておいてズルい。

なにか選択を与えてくるなら、この場所に連れてくるもっともっと前に言うべきだ。