踏み込んだなら、最後。





スカートがめくれた太ももを撫でられるだけで全身が跳ねた。


なんの壁なく私にだけ聞こえてくる、荒々しくて熱すぎる吐息。

抑えよう抑えようにも困難なのだと伝わってくる。


が、無理にでも抑えたシロちゃんは。



「…やっぱり怖くなった?」



私が今にも泣き出しそうな顔をしていたからか、甘さよりも優しさを大きくさせて聞いてくる。

それが逆にわびしい気持ちになるから、やめないで欲しい。



「っ、…こわく、ない」



首をぶんぶんと横に振ってみても、さすが13年おなじ屋根の下で一緒に暮らしてきた子の目を欺くことはできなかった。



「じゃあ、なにが悲しかった?」



その問いかけが大正解。


悲しかった。

“今はこのマンションに私たちだけしかいない”と言われたことが。


いまは、今は、ということは、いつもは違うってことだ。



「かなしく、ない…」



唇をきゅっと結ぶ。


ほら、ビビって何も言えなかったね私。

怖くなったんでしょう。
このまま止められることのほうが。


ばいばいって、捨てられちゃうことのほうが。