踏み込んだなら、最後。





「おい、どこ行きやがった…?」


「あっちじゃねェか…?ちくしょう!!あのガキッ、つぎ会ったらタダじゃおかねえ!!」



どうしてここまで追われているの。

私がひまわり園で呑気にカレーを作っては笑い合っているあいだにも、シロちゃんはこんなふうに逃げていたの…?


そして忙しかった呼吸がだいぶ落ち着いてきた頃。



「なんで来た?」



カレー、作ったの。

リトくんとナナミちゃん、シロちゃんのぶんもって用意して。

賑やかすぎて大変だったけど、ぜったい去年より美味しいよ。



「……あいたかったから」


「だれに連れてこられた?」


「…あいたかった、から」



質問に対してまともな答えが返ってこないってうんざりした…?

まともな答えだよ。
私にとっては、まともな答えなの。



「会いたかったから……っ」



身体を寄せるようにぎゅうっと、シロちゃんのスーツを握った。


カレーじゃない。

妹たちが悲しそうな顔をしてたから、でもない。


みんなに嘘ついてまでも、ただシロちゃんに会いたかっただけ。