踏み込んだなら、最後。





僕は理由のない行動はしない。

意味のない行動はしない。


ユキちゃんとは違う高校をわざわざ受験したのだって、本当はこのときのためだった。


腕にまとわりついてくる弟や妹たちをサラリと振り払って、それは施設の玄関で靴を履いたとき。



「……ここ、人様の家だよ」


「…お見舞いに、来ました」


「あー、うつるから帰ったほうがいいんじゃない」



インターホンくらい押したらどうなんだよ。

一応は部外者はここまで立ち入ってはならないはずなんだけど。


ああ、部外者じゃないってことか。



「───俺が貰います」



それで僕を挑発でもしているつもりなのか、すれ違った瞬間にボソリと言ってくる。


貰うってか、すでに彼氏って子供たちからは聞いてるけど。

こんなこと言ったらなんだけど、ユキちゃんこいつはあまり良くないと思うな。


初めて見たときも、そう思った。