30歳まで✕✕だった私はどうやら魔法使いになったようです

「え? あぁ、それは聞いたけど……」
それとこれとどうつながるのかわからなくて、大翔の混乱は膨らんでいく。

「30歳まで処女だった私は少しだけ魔法が使えるようになったんです」
「魔法?」

首をかしげる大翔へ向けて「見ていてください」と言い、コーヒーメーカーを再び動かした。
コーヒーメーカーは何事もなかったかのようにコーヒーメーカー豆を擦っていく。

「これが、魔法?」
呆然とする大翔に美加は頷く。

「だけどホテルでは緊張してしまって、この力が暴走したんです。どうしても、止められなかった」

美加は両手を握りしめて胸の前に持ってくる。
こんな体質の女嫌に決まっている。

まるで自分から別れを切り出している気分になって、体が震えた。