30歳まで✕✕だった私はどうやら魔法使いになったようです

互いに視線をそらせ、どちらもその場から逃げるわけでもない。

あんなに気まずい別れ方をしたのだから、なにか言ってもよさそうなのに、互いにその話題を避けている。

……これじゃダメだ。
このままなにもなかったことにはできない。

美加はすぅっと息を吸い込んだ。
ホテルで起きた一連の出来事の原因を、すべて大翔に説明するつもりだった。

その結果別れることになってもそれは仕方ないこと。
麻子が言っていた『処女だとわかって嫌がる男とは別れろ』と同じ理論だ。

同頑張ってみても私には魔法が使えて、その魔法が暴走したのだから。
この事実を受け入れられないのでは、関係を続けることはできない。

この力を告白しなくても、もう終わっているようなものかもしれないけれど。
「この前はキツイこと言ってごめん!」