30歳まで✕✕だった私はどうやら魔法使いになったようです

自分で刈り取るしか無い。

仕事に熱中していれば嫌なことも忘れることができるし、廊下へ出て大翔とバッタリ会うよなこともないから好都合だ。

このまま大翔から逃げ続けることはできないかもしれないけれど、今はとにかく集中して心を落ち着けたかった。

「美加、私先に帰るよ?」
麻子に肩を叩かれて我に返ると、いつの間にか5時を少し過ぎている。

「そっか。お疲れさま」
ふぅと息を吐き出して微笑む。

ほどよい疲れが体を包み込んでいるから、今日はグッスリ眠れそうだ。
「美加も無理しない程度に帰りなよ」