無自覚な彼女はヴァンパイア様の溺愛に気づかない

夜桜は黒を基調とした身分制度や格などを重んじる反面、

白菊は白を基調とした身分制度や格などを関係なくしているそう。


これだけ聞いたら平凡な私にとって学園生活を送りやすいのは
圧倒的に白菊だ。


私はただの一般人。礼儀や作法など知らないのが当然。


しかし、白菊には私に無理な規則があった。


「美鈴は婚約できるかしらねぇ。」


そう、白菊には国の御曹司たちのお見合いを行事として控えてるそう。

身分制度などがないことでプチお見合いといった政治的外交を
授業にいれている。


御曹司…とか私には縁がない。というか作りたくない。

だって…絶対に噂されるし。ろくなことにならない。


なら、どうるすか。そのための避難場所の夜桜だ。


夜桜は実力主義も兼ね備えた学園。そして、もちろん婚約などは個人個人のお任せなのだ。
それに、国を支える大物は夜桜学園出身が多い。


もちろん白菊学園はその面でも強い。

つまり、今現在日本では夜桜と白菊の二つの大手学園が闘争を繰り広げている。

そもそも、二つの学園の入学は狭き門。

だから、国中の憧れでもある。


「私は夜桜に行きたいです!」

「ほんとに?」

「は、はい」