無自覚な彼女はヴァンパイア様の溺愛に気づかない

どうせ部屋が隣なだけの持つ権力も派閥の養子である実質一般人の私とは格が違うのであろう。

関わろうとは…あまり思わない。

それというより変な噂が立ってせっかくの自分の学園生活が壊されまくられる方がいい迷惑だ。

我ながらいい提案をしたんじゃないか?と思い新堂様を見る。


「そんなこと言うやつ現れるんだな」

めったに表情を変えない彼がにやにやと笑う。

とてつもなく不気味だ。

そして珍しいものを見る目でこちらを見る。



「お前は…捨てるのが惜しい気がする。」


「え」


あれれ。雲いきが怪しい気が。



「美鈴?俺の名前呼んでみて?」