無自覚な彼女はヴァンパイア様の溺愛に気づかない

「その中身って、さ」

「はい」


段ボールを開けて欲しいのかそういったまま固まる麗央様。
中身が一体どうしたんだろう。


もしかして日持ちしない食べ物とかなのかな。

「開けるべきですか?」

段ボールに手をかける私。


「おい、お前開ける……な」

「え」

麗央様がそういった時にはちょうどテープがとれて中身がオープンされた時だった。

え、開けてしまった…。

それよりも中に入っているものに気になった。

「これって…」

ちょっとだけ、…ちょっとだけ覗いてしまう。

これは、血液パック…?

中にはぎっしり詰まった血液パックがあった。

…もしかして、病気なのかな??