無自覚な彼女はヴァンパイア様の溺愛に気づかない

米を食べるという兄の謎行動からたどり着いた結論。

私の方を見ていたのは米を追加で食べたかったから。

にやにやしていたのは米を奪い取ることができて満足できたから。

そしてそして、からかったのは米を追加で欲しいことを示唆したんじゃないか…?


つまり、そういうことだったのか。

仕方ないなぁっと兄の食べ終わった茶碗の横にちょこんと置く。

「…。」

「早く、食べなよ?
 あっ、温めた方がよかった?」

珍しくノーコメントで帰ってくる沈黙。
少し動揺していると…。


「美鈴、やっぱりお兄ちゃん妹をあんな学園に連れてけないよ。」

突然ため息とともに話し出される学園生活。

何故その話?

それにお兄ちゃんは過保護だ。

「お兄ちゃんわたしもう中1だよ?」

中一は立派な大人だよ。

「でも、あそこ危険だよ。
 美鈴を連れていきたくない。今からでも公立の中学校にしない?。」

「今日、入学式だよ…?」


そしてあんな学園ーあそこと呼ばれているのは私が今日から通う学園のことだ。

私立ー夜桜学園


代々御曹司やお嬢様が通う学園。


何故そんな学園に私が行くって?


私の住む柊木家。
実は古くから続く名家だったそう、、


今も現在進行形で名家でこの国を牛耳る政治家たちともコネがあるとか。


簡単に言ってしまえばとにかくすごいらしい。


お兄ちゃんもその家の最有力後継だからホントにすごいと思う