無自覚な彼女はヴァンパイア様の溺愛に気づかない

「あなた、可愛いからって調子乗らない方がいいわよ」

…突然何を言われるかと思えば、


「あの子栗栖様と一緒にいたらしいわよ」
「え、あの栗栖さまと⁉」
「地味な癖に」

彼女の周りにはいわゆる取り巻きと言われる人たちがいた。

ぼそぼそと言っているようだけど丸聞こえだ。

「別にそういうことではないですよ」

自分に栗栖さまとお近づきになりたいとは思ってもいない。

逆にこういうことになるんなら自分の中には要注意人物として今後関わることはないだろう。

「じゃあ何してたのよ」

「それは、生…」


ーあ、ちょっと待った。

生徒会の警告を受けた、と生正直に言おうと思ったがよくよく考えてみるとじゃあなんで生徒会の話になるんだということになる。


彼はきっと生徒会の役人か何かなんだろう。

だから、私が新堂様と半同棲なのをしっているから注意をしてくれたんだろう。