無自覚な彼女はヴァンパイア様の溺愛に気づかない

そうして私は今、中庭に何故かいた。


「君は、ここ入れるんでしょ?」

中庭の方をゆびさして言う彼。

「…?はい」

「ふーん」

こっち、こっち。

そう手招きされて彼の方に向かう。

綺麗な花が咲き誇る中庭たまに見たことのない花もあった。

「この花はね。僕好きなんだ。」

ピンクの花を指さしている。

確かに…。

ピンクだけど横から見たら赤も混じっていてルビーのような色をしている
それにピンクが味を出していてとても幻想的だ。

「ふふふ。君は気に入るんだね。」

彼は面白そうに笑う。



他にもいろんな話をしながら小道を歩いた。

「君はさ、僕が女の子みたいな顔のことどう思う?」

「うらやましいですし、素敵だと思います。」

率直な意見を投げつける。

「うーん、どうせなら男前の顔で生まれてきたかったんだよねぇ」

男前の顔に憧れているのか不服そうな顔をしている。