無自覚な彼女はヴァンパイア様の溺愛に気づかない

さっき麗央さんと食堂で隣に座っていたけれども、この真横はそれと比にならないぐらい近い。

なんならもう触れちゃいそうっ…。


「美鈴、ケーキ食べたくないのか?」


今日はとことん麗央さんが意地悪だ。
こんなケーキ見せられたら食べたい…。

自分がケーキを見つめてを百面相していると、隣からふふふと笑い声が聞こえてくる。


「美鈴はほんと可愛いな」


それこそ顔がぶわっと赤くなってしまう。
そっと座るととりあえず、正面をむく。

右側を見ることは出来ない…っ。


「それ、美味しそう…」

真正面を向いている私の目の前に突然何かが遮る。


「東郷様っ?」