無自覚な彼女はヴァンパイア様の溺愛に気づかない

「あぁ…そうだったのか、たまに押しかける女子なんかいたからその類の人が来たかと思った」

…なるほど。どうやら生徒会の方々を見たいがために来る人が耐えないらしい。

「今月の予算や各委員会の集計…、校則の改訂の申請書まで…。俺らは先生じゃないっつーのっ」

星夜様は腕を上げると天を見つめた。

「麗央、暇なら手伝えよ」

「…俺、今から美鈴と話すから」

少し気崩した姿の彼。
…うっ、眩しい。

「だーめ、美鈴は今から僕と甘いもの食べるの」

「栗栖仕事終わったのか?」

「…あともうちょっとだったかな」

「ならやってこい、生徒会長として命令だ」

「はぁっ!?、麗央こそ終わって…」

「終わったが?暇なんだよさっきから」

生徒会の気温がすぅーっと下がる。

「なら手伝え…?」

じりじりと後ろから怖い笑みを浮かべて星夜様が言った。

「え…、終わってんの?きもすぎ…」

呆れているのか引いているのかわからない顔で栗栖さまが言う。

「星夜、仕事は人それぞれ同じだから俺はやる筋合いはない。そんなことより美鈴と甘いものを食べる。」

「はぁ?今運ばれてきたの見たか?俺はあんなのやりたくない」

「伊織にでもやらせとけ。」

途端、伊織様がキッと麗央さんをにらむ。