無自覚な彼女はヴァンパイア様の溺愛に気づかない

不思議な緊張感が走る。


絶対にこの二人の方々がいるからだよ…。


しかも先に食べ終わっている麗央さんがこっちを見てくるから喉にごはんが通っている気がしない。
まぁ味はとってもおいしいし大満足だ。…もぐもぐ


「あっ、美鈴ちゃん。自分部活の申請書届けに行かなくちゃいけなくて席外してもいい?」


はっと思い出したように慌てて席を立ち上がる椎菜ちゃん。


えっ、椎菜ちゃんちょっと待ってっ
この状況で一人は本当につらい。せめて連れてってください!!


あわあわと立ち上がろうとした自分の袖を麗央さんは引っ張った。


「…美鈴。入る部活決めたのか?」

「えっ、いやまだです」


慌ててぶんぶんと首を振ったせいか髪がほどけて髪ゴムが飛んでしまって前の席の栗栖さまに笑われてしまった。

は、恥ずかしい。


「美鈴ちゃんまた五時間目の授業で!」


その間にもいつのまにか食堂のお盆を片付けたのか戻ってきた椎菜ちゃんは手を振ると校舎の方に戻っていった。