無自覚な彼女はヴァンパイア様の溺愛に気づかない

「さっさと片付けるぞ。…伊織お前もな?」



生徒会はエリートしか集まっていない。


勉学、運動神経、経済力…どれをとっても一般生徒たちからは憧れの目を向けられてしまう。


そんな存在。それが彼ら。


そんな噂を教室で耳にしたことがある。


椎菜ちゃんが言っていた言葉をふと思い出す。


『この方々に会うために入った人もいる』


自分が栗栖さまに何故か話しかけられた時も女子から睨まれたのはそういうことだろう。


確かに顔も国宝級にイケメンだ…。



「美鈴。」


他の方々が生徒会室に向かっていく中、後ろから麗央さんに話しかけられた。


「はい…?」

「手、出して」


思わずきょとんとしてしまう。

手…?