無自覚な彼女はヴァンパイア様の溺愛に気づかない

「…閉まってる、か」


鍵がかけられている保健室の前で麗央さんはそうつぶやく。


「最近職員会議多いいですもんね。」


一応、とがちゃがちゃ扉を触ってみるが開く気配は全くなし。


「こんなのほっとけばすぐ治ります。」


さっき伊織(様)にいただいた絆創膏を付けた指をみせる。


「…痛い?」

「全然大丈夫です」


別にかすり傷程度どうだってことはない。

過剰に血に反応した伊織(様)が気になってしまう。


「麗央。ここで女子生徒に見つかったら面倒だ。」

「とりあえず、お前はさっさと美鈴を降ろせ」