無自覚な彼女はヴァンパイア様の溺愛に気づかない

「どうせ湊がさぼってるから手伝わせたら?」

「今、星夜が探してる。」


さ、さぼってる⁉

そういえば東郷様が授業を欠席するぐらいなんだろう。
それぐらい今月の決算が詰まっているのだろうか。

大変らしい…。


「美鈴保健室こっち。」


さっき転びかけた…、いや転んだので次こそは気を付けようとそろりそろりと歩いていく。


「麗央。お姫様だっこする方が速いんだよ?」


さっきまでとにかく生徒会のことで不機嫌だった彼は今度は面白そうに自分の足を持ち上げてなんとお姫様だっこをしてきた。


「重い。重いんですっ」

「そんなことないけど」


おろしておろしてとじたばたする自分に傷口ひらくよ?というド正論に負け、無抵抗で保健室前まで背負わされていった。