じっと目を見つめると、ナイルさんは甘い顔で笑った。




「わかったよ、お姫さま」




 そう言って、ナイルさんはやさしく唇をかさねる。

 私はなくなった距離をさらに詰めるように、ナイルさんにぎゅうっと抱きついてキスへ応えた。




「リアナー!おーい、どこにいる!」




 廊下から聞こえてきたオウキくんの声に目を開けると、腰をなでられる。

 キスがどんどんふかくなっていって、私はまた目をつむった。


 オウキくんのまえにもどるのは、もうすこしあと。

 いまはわるい年上彼氏との、内緒のキスにおぼれていよう。