【短】当方人気アイドルですが、最凶ヤクザなお兄さんにこっそりボディーガード、されてました。



「ナイルさんっ」




 私はその背中に声をかけて、ふり返ったナイルさんをよこの廊下に連れこんだ。

 おおきな資材が置かれて、簡易物置のようになっているその場所の奥へと入りこんで、資材の陰で足を止める。

 ナイルさんの胸に飛びこんで、ぎゅっと抱きつけば、ナイルさんも私を抱きしめ返してくれた。




「ぶじでよかったです…っ。守ってくれて、ありがとうございました…!」


「連絡取れなくなってごめんね。まえにたたきのめした連中が報復に来て、スマホこわれちゃって…しばらく組のほうもごたついてたし」




 ひさしぶりに聞いたナイルさんの声がやさしくて、温かくて、胸が満たされていく。




「もう二度と会えないんじゃないかって、すごく不安でした…!」


「ごめんね。リアナちゃんの仕事が落ちついたら、声を…」


「――好きですっ、どこにも行かないでください…!」