冷たく言い捨てて、私は眉を八の字にし、大きく開いた目を泳がせているミウみうから離れる。
すると、楽屋の扉が開いてオウキくんが入ってきた。
「あっ、オウキくん。あのお兄さん、どうなった?」
「厳重注意のうえ、ブラックリスト入り。今後監視がつく」
「もう1人のお兄さんは?」
「あぁ、さっき引き留めて礼をしたよ」
「えっ、どこで!?」
オウキくんに詰め寄ってナイルさんの居場所を聞き出すと、私は急いで楽屋から出る。
「あっ、おい、リアナ!礼なら俺から――!」
うしろから聞こえる声は無視して、ひとで混雑している廊下を走り抜けた。
まっすぐにオウキくんから聞いた場所に向かうと、表にもどろうとしている、見覚えのある背中が見える。



