―???視点―


 陣内(じんない)組の悪魔、丹波(たんば)ナイルめ…。

 やり返してやる…。

 ヒリヒリといたむ眉間をなでて、俺は決意をふかめた。




「兄貴、丹波の野郎が見つかりました!」


「よし、行くぞ」




 俺はわきのホルスターにチャカを入れて、スーツを閉じる。

 これを使ってでも、あいつにひと泡吹かせてやる。

 あのおキレイな顔を歪ませてやるときが楽しみだ。




「しかし、いいんでしょうか、兄貴…丹波にやり返すだけじゃなく、陣内組と抗争になる可能性も…」


「いいんだよ。いつも目ざわりだったんだ…たたきつぶしてやる、くらいの気概でいけ!」


「はっ、はい!」