「そんなことないない。あ、私お手洗い行ってくるね~」
「あ、おい、リアナ!」
オウキくんから逃げるように、私は手をふって廊下に出る。
アイドルだってちょっとくらいポテチ食べたっていいじゃん?
まぁ、夜中にちょっと食べすぎちゃった気がしないでもないけど…。
それもこれも、ヤクザのお兄さんにボディーガードされてるなんて知ったらしょうがないよ。
「――、――」
「――――、――!」
階段まえに来ると、外で言い争っているような声が聞こえてきた。
踊り場に下りてそっと窓を開けてみると、真下に金色の髪が見える。
通りの裏手にあたるその道には、体格のいいお兄さんたちがたくさんいて。