一段飛ばしのハイヒール


「……ん?」



間宮さんはキョトンとしている。






「ごめんなさい、私、本当は十八歳の……、女子高生です!!!!」






土下座する勢いで頭を下げる私を、間宮さんは呆然と見つめている。



「……え?」



まだ理解が追いついていないみたいだった。



「ちょっと、待って。オレ、聞いたことあったよね?何歳って」

「二十二歳って嘘ついた」

「え、でも、M大学卒業して、銀行で働いているって……」

「それは、私のお姉ちゃんの経歴を……」

「は?」



間宮さんはフリーズした。



それから、
「えっ、待って……」
と、私を指差し、
「女子高生?」
と、困惑の目を向ける。



私は頷く。



「いやいやいや……!」



間宮さんは無理矢理に笑って、
「由花、何の冗談?」
と言いつつ、もう一度、
「え?本当に高校生?」
と、尋ねた。



うむ。

無理もないよね。