「すみませんでした」

「え?」



鬼龍の倉庫に入った途端、涼くんに頭を下げられた。

えっ……!? どういうこと……!?



「昨日、あんな事言ってすみませんでした。何も知らないで」

「え?」



何も……知らないで?

何か知った、ってこと……?

そう不思議に思っていると、隣から手が伸びた。



「おい、昨日の事ってなんだ」



それは士綺くんの手で、涼くんに向かって低い声を出した。



「いや、それは……」



口篭る涼くん。

昨日のことって、あのことだよね……?



「来い」

「えっ、士綺くん!?」

「士綺さん!?」



士綺くんに引きずられて行った涼くん。



「え〜、何なに? めっちゃ気になる〜!」



そう言って、憐夜くんもついて行った。