あれから、どれだけ時が経っただろう。
捻った足首を引きずって、誰もいない公園に着いた。
もう空は暗く染まっていて、まるで私の心みたい。
冷たいブランコに座って、キィキィ、と少し動かした。
ポツリ、ポツリと、雨が降ってきた。
雨に打たれながら、ブランコにただ佇む。
「居場所なんて、最初からなかったのかな」
ポツリと呟いた言葉。
……バカみたい。
私は本当に、バカだ。
居場所がある、なんて、勘違いしてしまった。
───プルルルルルル、プルルルルルル……。
……電話?
「っ、嘘……」
着信、士綺くんから55件、憐夜くんから22件、涼くんから14件、玲音くんから6件。
合計97件の着信。
気づかなかった。
電話の相手は、士綺くんだった。
───出れない。
私は着信拒否を押して、スマホを太ももの上に置いた。