「ううん。私はいいよ。でも、涼くんはいいの?」

「あ? 涼、お前なんかしたのか」



私の言葉が不審だったのか、涼くんに詰め寄った士綺くん。

最近、士綺くんともまた仲良くなれた。



「え? 俺は何もしてませんよ!」

「そうだよ士綺くん。私、最近幸せいっぱいだもんっ」



私が微笑むと、士綺くんも微笑んでくれた。



「そうか。少し外に出てる。……憐夜、玲音、行くぞ」



私にかけてくれた声とは裏腹に、憐夜くんと玲音くんには冷たい言葉を放った士綺くん。



「行ってらっしゃい」



そう手を振ると、憐夜くんと士綺くんが手を振ってくれた。

涼くんよりも、玲音くんとあまり話してない。

女子嫌いだと士綺くん伝に聞いたし、無理に話しかける度胸もない。

い、一番玲音くんが怖いから……。



「……チッ」